厳格な手術適応、低侵襲手術、治療効果の長期安定をめざして
救命救急センターを擁する急性期病院として、重症骨盤外傷、重度四肢外傷などの外傷性疾患に対する機能改善に努めています。また社会の高齢化にともない変形性関節症、脊柱管狭窄症などの慢性変性疾患が増加しており、関節外科と脊椎・脊髄外科の需要は大きくなっています。整形外科は急性期、慢性期の疾患について的確な診断に努めるとともに、厳格な手術適応を定め、適切な治療計画に基づいて可能な限り低侵襲(体の負担が少ない)な治療を行うことで合併症を予防し、早期回復と安定した治療効果の長期安定を目指しています。
整形外科は「運動器機能再生外科学」の別名のとおり、運動器に関する病気やけがを広く扱う科です。具体的には頭部、胸部、腹部以外の骨関節靭帯・脊椎脊髄・骨軟部腫瘍・末梢神経などの病気やけがが対象です。私たちは、単に経験に頼るのではなく、治療学問としての証拠に則って診療を行っています。また新しい技術も検証を加えながら積極的かつ慎重に取り入れ、合併症の予防に努めながら患者さんの早期回復の援助をしたいと考えています。
整形外科での治療目標は、安静とか手術とかお薬だけでは達成できません。運動器官は筋肉が非常に大切な役割を担っており、患者さんご自身の協力がとても重要なのです。例えば膝の疾患がある場合は、太ももの筋力を強くしなければ絶対に良くなりません。また普段から歩く習慣がないと背筋が弱くなり、いくら薬を飲んでいても背中が曲がり背骨も潰れてしまいます。患者さん自身がご自分の疾患について理解を深めていただき、一緒に治療に取り組んで参りたいと思います。
2023年度
2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
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骨接合術 | 304 | 314 | 358 | 360 | 369 | 360 | 333 | 278 | 268 | 234 | 280 |
脊椎脊髄 関連手術 | 176 | 191 | 199 | 172 | 254 | 258 | 267 | 249 | 246 | 233 | 210 |
人工関節手術 | 173 | 173 | 175 | 208 | 204 | 231 | 219 | 245 | 188 | 198 | 225 |
骨軟部腫瘍 | 14 | 16 | 13 | 20 | 28 | 38 | 47 | 21 | 39 | 31 | 33 |
創外固定 | 6 | 16 | 15 | 20 | 11 | 21 | 13 | 8 | 24 | 13 | 16 |
抜釘術 | 89 | 79 | 101 | 89 | 109 | 98 | 115 | 109 | 85 | 72 | 66 |
総手術件数 | 988 | 1,056 | 1,151 | 1,224 | 1,259 | 1,319 | 1,315 | 1,180 | 1,060 | 1,028 | 1,091 |
整形外科では、下記データベース事業に参加し、手術・治療情報を登録しています。
整形外科分野における外傷および骨軟部腫瘍を中心に診療しております。外傷は骨盤外傷や四肢開放骨折、関節内粉砕骨折など、3次救急病院ならではの重傷外傷を中心に治療を行っております。少しでも早くリハビリテーション治療が開始できる治療を行うように心がけております。また、骨軟部腫瘍の診断や治療に関しては、京都府立医科大学附属病院の骨軟部腫瘍グループと合同カンファレンスを行い、お互いに連携を取りながら治療を進めていく体制を築いております。さらには、その境界領域とも言えるがんの転移性骨腫瘍や病的骨折の治療も積極的に治療を行っております。
みなさんが少しでも安心して治療に望めるように努力いたしますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
救急室へ来られる患者さんに安心して帰宅していただけるような診療を心がけています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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一診 初診 | 植田 | 大澤 | 栗林 | 橋本/佐藤 | 吉原 |
二診 初診 | 池田 | 車 | 佐藤/井上 | 中山 | 担当医 |
三診 再診 | 車 | 吉原 | 奥村 | 植田 | 大澤 |
四診 再診 | 的場 | 橋本 | 中山 | 栗林 | 小林/池田 |
© 2025 Japanese Red Cross Kyoto Daiichi Hospital.
平成3年京都府立医科大学卒業。京都府立医科大学整形外科講師を経て現職。頚椎から仙椎にいたる脊椎脊髄の変性疾患(しびれ、神経痛、腰痛、麻痺など)や外傷(骨折、脱臼)を専門としています。
脊椎疾患の治療においては、薬物療法やブロック療法といった手術によらない治療を優先し、これらで効果が得られない場合には手術的治療を選択します。脊髄神経を扱う脊椎手術は、危険な側面もあり、難易度の高いものといえますが、全脊椎に対して、各種のインプラントを用いた矯正固定手術や、内視鏡(技術認定医)や顕微鏡を用いた体にやさしい低侵襲手術などの最先端の治療を行なっています。脊椎の手術は大変であると敬遠される方もおられるかもしれませんが、的確な診断と治療を行なうことによって、患者さんは痛みから開放され、機能が改善し、笑顔で退院していかれます。
現在は、ただ寿命を長くすることよりも、すこやかに過ごせる寿命―「健康寿命」を延ばすことの大切さが言われています。脊椎疾患は、その症状によって、立つ・歩くなど生活の基本的な動作をはじめ、仕事や趣味などの活動にも大きな影響をおよぼします。好きなことが好きなようにできることは、生活に満足感を得るための大切な要素です。症状に合わせて活動の幅をせばめてしまうか、今の生活に合わせられるように症状を改善するかはあなた次第です。患者さんには、分かりやすい説明を心がけているつもりですが、至らない点がございましたら、どうぞ遠慮なくおっしゃってください。