救急医を目指す方へ

救急医・救急科専攻医を募集しています!

2024年4月に新院長が着任し、救急全例応需、救急部門強化の方針を打ち立てました。ERからの入院フロー整理、専従看護師配置、救急専任薬剤師配置、院内救命士配置など、さまざまな改革を行い、救急車の不応需率は3%程度とかつての1/4まで減少しました。

現在救急科医師はICUに24時間365日常駐し、ERには平日の深夜帯、土日夜間帯を除いて7割方常駐していますが、まだ体制としては十分ではありません。さらなる救急診療の水準向上を目指し、すべての時間帯で救急科医師が救急医療を担当できるように、我々の仲間として一緒に働いてくれる救急医・専攻医を随時募集しています。

2024年10月現在、救急科には常勤医11名、専攻医1名が所属しており、2025年4月からは新しく1名がスタッフとして加わり、専攻医 1名、協力病院からの専攻医 1名が当科で研修を行います。

当院の特色はER・ICUの双方をバランス良くカバーし、災害医療にも強いところです。スタッフについては多様な働き方を尊重する方針ですので、当院の救急で働くことに興味のある方はまずはお話だけでも聞きに来てください。我々の救急医療をより良いものに変えていくという目標と、皆さまの成長や技能維持、ワークライフバランスの確保を両立させるために、一緒に考えていきましょう。

救急医を目指す専攻医については、「救命救急センター」、「災害への取り組み」「救急科専門研修プログラムについて」のページもあわせてご覧ください。これからの自身の成長をイメージしてプログラムに応募していただければと思います。

救急医のキャリアプラン・キャリアアップ

救急科の業務は救急搬送患者を中心に初期診療を行い、適切な専門医と連携して診断・治療を行うことです。

当院救急科はER、集中治療、手術・専門治療、災害医療を4つの柱としており、院内・院外に活躍の場があります。

さまざまな救急患者を受け入れて重症度・緊急度の高い患者の初期対応が総合的にできるようになるER、重症患者を重点的に治療できるようになる集中治療室や、熱傷・手術・IVR・麻酔などの専門的治療に参加できスキルアップが図れます。また、院内急変患者発生時にはRapid Response Systemとして駆けつけて初期対応を行います。

病院外でも活躍したい人には、赤十字病院としての日赤救護班活動、DMAT隊員として災害医療活動に携われます。MC体制として現場医師要請があれば現場での医療も行います。

ダブルボード・サブスペシャリティは、外科、内科、放射線科、整形外科、脳神経外科、麻酔科などの専門研修を当院だけでなく、ほかの病院でも受けることができ、資格取得・維持をしています。

全国の赤十字病院間のネットワークがあり、日本全国に研修の場があるだけでなく、ライフプランに応じて勤務する場所を変更することが容易です。

当救急科の業務内容は多種多様で、勤務する場所・部門も多種多様にあります。病院内外を問わず、重症度・緊急度の高い患者の傍には救急医がおり、広く活躍の場を提供できます。

救急医のサブスペシャリティ

救急科ではER、集中治療室業務の他に、以下のような手術・専門治療(サブスペシャリティ)を担当しています。

IVR

主に多発外傷などの重症出血患者に対する緊急IVR治療に放射線治療医と協力して当たります。当院では救急の仕事をしながらIVRの研修を受けることができます。放射線科医に指導してもらいながら、研修が進めば術者にもなることができます。IVRの症例も豊富で、他では経験できない数の経験を積むことができます。

手術

重症軟部組織感染症、多発肋骨骨折の手術を当科が主体となって皮膚科や呼吸器外科のサポートを受けて行ったり、脳神経外科や消化器外科、整形外科の臨時手術に当科から人員を出したりしています。診療科間の垣根が低く、専門治療の相談がしやすい環境ができているのが当院の特徴です。また、ERの中には救急手術室が設置されており、重症外傷患者の診療を直接手術室で行うことも可能です。臨時手術の麻酔、集中治療患者の気管切開術も行っています。

熱傷

熱傷は火炎や熱湯による受傷が多く、自己治癒可能な浅い小範囲の熱傷から、複数回の手術や集中治療を要する広範囲熱傷まであり、一言で熱傷と言ってもその深さや広さも症例によって様々です。同じ熱傷でも深達度や範囲によって治療方針は異なり、特に範囲が広く、深達度の深い熱傷では早期の手術が必要とされています。また気道損傷を伴う熱傷では気道狭窄や呼吸不全により人工呼吸療法を要する患者もおり、その治療には専門的な知識、技術が必要です。当救命センターでは適宜皮膚科や形成外科と連携をとりながら、これらの熱傷患者の手術から人工呼吸療法を含めた集中治療までを包括的に実施しております。2024年度には17症例に対して救急科で入院加療を行いました。気道損傷や広範囲熱傷は特殊診療ではありますが、当該症例の救命には必要不可欠です。京都府下の熱傷患者の予後をより良くするために今後も尽力して参ります。

病院前医療

当院には救急車2台とDMATカー1台があり、現場出場時にも対応できるように搭載機器を整備し、ドクターカーとして運用しています。また、京都市では、事故による受傷などで救出・搬送に時間を要する傷病者が発生した場合や、多数傷病者事案において、消防からの要請により救命救急センターのスタッフが現場に出動することとなっており、今後その活動にもかかわっていく方針です。

救急医・研修医・メディカルスタッフ教育

院内教育

「チーム医療」という言葉に形容されるとおり、患者を診断し治療していく医師や看護師、院内救命士、薬剤師、放射線技師などメディカルスタッフが共通の意識を持ち、流れを理解すれば診断と治療がよりスムーズにすすみ、より良い結果に結びつくと考えています。救急医療はそれが特に顕著に表れる分野であり、当センターでは「如何にお互いの臨床能力やコミュニケーション能力などを高め合うことができるのか」を意識しながら働き、教育し合える場所にできるようにしています。具体的には患者や事例を通じて、医師、研修医、メディカルスタッフが、各々の職種に応じた得意分野を軸に双方向性に議論し、派生してベッドサイド教育(ときにに体系講義、ときにクイズ形式など)が行われ、また別途ICUでの研修医講義、毎月のM&Mカンファレンス、研修医ERカンファレンスを定期的に開催し、webでも見られる医師とメディカルスタッフの不定期勉強会、研修医の希望する内容をレクチャーする有志参加のみの勉強会なども1-2カ月に1回開催しています。当救命センターではICU、ERなどを中心に各科の連携にも注力しており、診療科の枠組みを超えた横断的な教育がうけられ、患者のためにどのような知識、技術が必要か、そのコツは何かなど、疾患別に、かつリアルタイムにフィードバックがもらえるように工夫しています。

病院前医療スタッフ教育

京都市では、事故による受傷などで救出・搬送に時間を要する傷病者が発生した場合や、多数傷病者事案において、消防からの要請により救命救急センターのスタッフが現場に出動することとなっています。現場での円滑な救急活動には消防との連携が欠かせませんが、当院では平時から現任救命士や救命士課程の救急隊員の病院実習、大学の救命士科の学生実習を受け入れており、病院収容後の傷病者の診療課程を中心に学んでもらうと同時に、顔の見える関係づくりを心がけています。さらに、当院への搬入が多い近隣消防署の救命士を対象として、現場活動の一助となるような医療知識のアップデートや、注意喚起につながるような症例検討会を、年6回開催しています。

ERで働く医師以外のメディカルスタッフ

ER専従看護師、ER専従薬剤師、院内救命士が救急外来で働いています。

詳しくは救命救急センターページをご参照ください。

  • サイトマップ
  • 文字の大きさ
  • 背景色変更