当科では、低侵襲手術を目指しています。早期肺癌では縮小手術(区域切除・部分切除)を積極的に取り入れています。触知不能な小型肺癌では、肺の切除量を抑え、肺機能を温存するための肺部分切除や区域切除を行っています。その際の術前マーキングに必要な新しい医療技術「RFID術前マーキング法」は、超小型のICチップを腫瘍近傍に留置する事で、腫瘍の位置を正確に確認できるため、肺部分切除や区域切除を確実に行うことができます。縦隔腫瘍では、ロボット支援下手術を導入し、これまで胸骨正中切開が必要だった縦隔腫瘍も、内視鏡による手術で切除することが可能となりました(剣状突起下アプローチロボット支援下縦隔腫瘍手術)。
進行肺癌では、周術期に抗がん剤治療(免疫療法や分子標的薬も併用することがあります)や放射線治療を含めた集学的治療を行っています。経験豊富な呼吸器内科、放射線科、病理診断科の医師が参加する集学的治療グループによる検討を行い、それぞれの患者さんに合った治療法を選択します。
疾患名 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
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原発性肺癌 | 73 | 95 | 197 | 88 | 107 |
転移性肺腫瘍 | 9 | 8 | 13 | 19 | 19 |
気胸 | 17 | 15 | 8 | 23 | 12 |
縦隔腫瘍 | 13 | 10 | 13 | 8 | 2 |
その他 | 40 | 39 | 33 | 38 | 35 |
合計 | 152 | 167 | 174 | 176 | 175 |
ロボット支援手術 103例
2023年4月より赴任しました。肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸、感染性肺疾患、胸壁腫瘍などの治療を行なっております。低侵襲手術を基本として、隣接臓器合併切除や血管・気管支形成などの拡大手術も行います。内科・外科・病理診断科の先生と相談し個々の患者さんに合った治療を行っています。ご不安な事があればお気軽にご相談ください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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一診 | 担当医 (病診) | 担当医 (病診) | 上島 | 担当医(病診) | |
二診 | 石原 |
© 2025 Japanese Red Cross Kyoto Daiichi Hospital.
呼吸器外科の手術を担当しています。対象疾患は肺癌、転移性肺腫瘍、気胸、膿胸、炎症性肺疾患、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、外傷等です。手術は縮小手術から拡大手術までおこなっており、体に影響の少ない胸腔鏡手術やロボット支援手術も積極的に取り入れています。また、呼吸器内科と密に連携しており、外科的治療と内科的治療を柔軟にうまく組み合わせることが可能なことも良い点だと思います。外来診察日は木曜日です。呼吸器疾患で手術が必要な方、ぜひ御相談下さい。