当院は地域の中核病院として、質の高い急性期医療、がん診療、周産期医療など幅広く貢献する画像診断を提供できるよう心掛けています。また日本医学放射線学会認定放射線科専門医総合修練機関として、放射線診断専門医の育成も担っています。
IVRについての一般的なご質問は放射線診断科に直接ご相談いただければIVR専門医が対応しますが、当院での外来診察や入院は基本的に当該科となりますので、患者さんのご相談についてはまずは当該科にご相談いただければ幸いです。
診断機器はCT3台(1台は320列Aquilion One:キヤノン社製、他2台は64列GE社製)、MRI2台(3T Ingenia Elition 1.5T Ingenea:フィリップス社製 )血管造影装置3台(1台はバイプレーン装置:フィリップス社製)、RI1台(GE社製)を有しています。2023年度の実績では年間CT約32000件、MRI10600件、血管造影2100件、RI 870件で、CT,MRI,RI検査の90%以上を放射線診断専門医が翌診療病日までに読影しています。3Dワークステーションを用いて個々の症例に応じた多彩な再構成画像を作成し、血管、骨折などの3D評価、冠動脈の狭窄率測定、外科系の術前シミュレーション等に活用しています。Dual energy CT、4D-CTなども撮像しています。また当院は日本医学放射線学会認定放射線科専門医総合修練機関として、放射線診断専門医の育成も担っています。
画像検査に関しては地域連携室を介して依頼を受けています。当日は放射線診断医が診察し、個々の症例に適切な撮像方法を指示します。診断レポートには参照画像を添付し、原則として翌診療病日には診断レポートおよび画像のCDを発送しています。急ぎの治療を要する症例に関しては適宜受診の案内や当日FAXでの報告を行っています。検査の注意点につきましては、当院で作成したCT,MRIの検査説明書をご参照ください。造影CTや造影MRIをご依頼される場合は腎機能(eGFR)のご記入を予約時にお願いいたします。MRIに関しては体内金属・デバイス等のチェックリストの問診を宜しくお願いします。
当院のCT装置は、救命救急センター専門装置を含め3台が稼働しています。そのうちの一台は320列のエリアディテクターを搭載し、寝台を移動させることなく頭部や心臓などの臓器を1回転で撮影が可能です。また人工知能(AI)技術を応用した画像再構成により、画質向上と被ばく低減などの多くの臨床的有効性が創出され、診断をサポートしています。実際の検査では、検査の部位に応じて息止めが必要な場合や検査の内容によっては造影剤を使用して検査が行われることがありますが、短い時間で検査を終えることができ、一般的には苦痛の少ない検査といえます。
異なる2つのエネルギーの放射線を用いて撮影することで物質を区別することが可能となります。特に造影剤の分布を定量的に評価することができるため、造影剤の分布と出血との鑑別などを行うことが可能となります。また、さまざまなX線エネルギーの画像を作ることも可能で、造影剤によるコントラストを向上させることで造影剤量の低減も可能です。
当院では、心臓血管の検査・治療を行う心臓専用アンギオ装置ならびに、頭頚部や下肢疾患に対する検査・治療を行うバイプレーンアンギオ装置が併設されています。救命救急センター内にもアンギオ装置が設置され、現在3台の血管撮影装置を使用し24時間体制で心筋梗塞、脳梗塞、クモ膜下出血、交通外傷などの検査・治療に対応しています。
救命救急センターのアンギオ装置は、IVR-CT装置へ更新され、より包括的な画像診断が可能となりました。また、手術室では移動型Cアーム血管撮影装置を用いた大血管の治療(ステント留置など)も実施しています。
当院では、2検出器型ガンマカメラを1台導入し、核医学検査を実施しています。
主に心臓、脳、全身骨の検査が多く行われていますが、その他の核医学検査にも対応可能です。適正投与量のガイドラインを遵守し、診断に適した画像を提供できるよう努めています。
また、核医学治療にも対応しており、甲状腺がんや去勢抵抗性前立腺がんの骨転移に対する治療も実施しています。
当院には一般撮影室が4室あります。その中には全脊椎・下肢を一度に撮影可能な長尺撮影装置やマンモグラフィ装置があります。また最近更新となったパノラマ撮影装置は従来に比べ短時間で高画質が可能となっています。また、各診療科において透視を用いた検査・治療ができるX線TV装置が2台あります。
検診センターには胸部撮影用X線装置、全身の骨密度の検査が可能な骨密度装置および胃透視をおこなうX線TV装置があります。
2020年 | 2021年 | 2022年 | |
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CV,PICC | 100 | 264 | 325 |
CVP | 72 | 69 | 61 |
シャントPTA | 41 | 29 | 34 |
TACE | 27 | 23 | 45 |
出血に対する緊急血管塞栓術 | 41 | 56 | 48 |
産後出血 | 3 | 7 | 9 |
喀血に対するBAE | 7 | 7 | 8 |
副腎静脈サンプリング | 4 | 3 | 3 |
大動脈ステントグラフト | 0 | 65 | 55 |
その他の動脈ステントグラフト | 0 | 4 | 2 |
BRTO | 0 | 6 | 7 |
PTPE | 1 | 3 | 2 |
その他の血管塞栓術 | 8 | 7 | 16 |
その他の血管造影 | 7 | 20 | 16 |
2020年 | 2021年 | 2022年 | |
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CT下生検 | 65 | 63 | 60 |
肺切除前CTガイド下マーキング | 6 | 13 | 11 |
CT,US下ドレナージ | 46 | 36 | 39 |
リンパ管造影 | 0 | 3 | 1 |
2020年 | 2021年 | 2022年 | |
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合計 | 429 | 680 | 748 |
救急疾患の画像診断・IVR治療に尽力したいと考えております。
質の高い放射線診断を通じて、患者さんの治療がより良い形で進むよう尽力いたします。
多岐にわたる放射線診断科の業務の中でも特にIVR(InterventionalRadiology)を中心に取り組んでおり、低侵襲の検査や治療で皆様のお役に立てるよう尽力いたします。
新生児の神経画像診断を得意としています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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病診外来 | 吉田 | 西岡 | 平松 | 林 | 松浦 |
IVR外来 | 一条 | 一条 | 一条 |
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専門性の高い画像診断により急性期医療、癌診療等に貢献できるように尽力致します。